DAVID BOWIE DISCOGRAPHY

A REALITY TOUR

A REALITY TOUR

  • disc-1
  • 01. Rebel Rebel
  • 02. New Killer Star
  • 03. Reality
  • 04. Fame
  • 05. Cactus
  • 06. Sister Midnight
  • 07. Afraid
  • 08. All The Young Dudes
  • 09. Be My Wife
  • 10. The Loneliest Guy
  • 11. The Man Who Sold The World
  • 12. Fantastic Voyage
  • 13. Hallo Spaceboy
  • 14. Sunday
  • 15. Under Pressure
  • 16. Life On Mars?
  • 17. Battle For Britain (The Letter)

  • disc-2
  • 01. Ashes To Ashes
  • 02. The Motel
  • 03. Loving The Alien
  • 04. Never Get Old
  • 05. Changes
  • 06. I'm Afraid Of Americans
  • 07. "Heroes"
  • 08. Bring Me The Disco King
  • 09. Slip Away
  • 10. Heathen (The Rays)
  • 11. Five Years
  • 12. Hang On To Yourself
  • 13. Ziggy Stardust
  • 14. Fall Dog Bombs The Moon
  • 15. Breaking Glass
  • 16. China Girl

幽玄至極の上手

ORIGINAL LABEL

EMI

88697588272
SICP2552-3 (JP)

UK, January 2010

03年10月から04年6月にかけて全世界で70万人を動員したリアリティ・ツアーのダブリン公演(11月22、23日)を収録したライヴ・アルバム。すでに発売済み(04年10月)のオフィシャル・ライヴDVDのCD版と認識されるが、ボーナス・トラック3曲を(ディスク2の最終3曲)収録していることに加え、全曲CD用(ステレオ2ch)ミックスへの最適化が施されており、単純にDVDから音声のみを摘出したような作品ではないことは確かである。さらに細かく見ていくとディスク1のM5「Cactus」はDVDに収録された公演とは別の日の演奏に差し替えられているといった事実も国内盤の解説に掲載されていた。

あらためてリアリティ・ツアーのライヴとはどのようなものだったのか。収録曲は70年代から14曲、80年代と90年代からはそれぞれ4曲ずつ、そして00年代からは11曲ものレパートリーが演奏されている。全キャリアの集大成ということはもちろんだが、一方で00年代に突入した当時もボウイの音楽が進行形であることを強調しており、ほとんどメディア露出のないこの2010年に至って尚、新しい作品が待望される理由もこのあたりにある気がする。

90年代後半からほとんど変更なくツアーに同行しているメンバー(M・ガーソンやGADことゲイル・アン・ドーシー、S・キャンベルら)を中心に編成されたバンドは、全キャリアからセレクトされたさまざまなタイプの楽曲から魅力を引き出すことに成功している。
非公式のライヴ音源でしか聴けなかった「Sister Midnight」やライヴ演奏されたことのなかった「Fantastic Voyage」、ギター伴奏のみで聴かせる「Loving The Alien」、00年代の復調を決定付けた「Never Get Old」やアンコールで立て続けにプレイされるジギー時代のナンバーなど聴きどころに事欠かない。輸入盤は価格もリーズナブルなので同ライヴDVDがお気に入りだというファンは購入を検討してみてもよいだろう。

補足だが、iTunesミュージック・ストアでは「Days」と「5:15 Angels Have Gone」を加えた完全版が配信されている。しかし、日本のiTMSでの購入は不可。