ZIGGY STARDSUT THE MOTION PICTURE

魔神ジギーかく語りき

83年にD・A・ペネベイカーの監督によって『ジギー・スターダスト・ザ・モーション・ピクチャー』と題し劇場公開されたジギー引退公演のフィルムのサウンドトラックが本作。
公開から10年を遡る73年7月3日、ロンドンのハマースミス・オデンのジギー・スターダスト・ツアー千秋楽のステージで事件は起こった。いまやイギリスで絶大な人気を誇るボウイのステージは喝采を浴びて最後のナンバー「Rock 'N' Roll Suicide」を演奏して幕を閉じるはずだった。だが、その途上でボウイの口からジギーの引退が事前告知もなく表明されたのだ。報道陣もファンも騒然、パニックに陥れられる。なんという結末・・。といった歌詞になぞらえられそうな逸話が、特別なライヴ・アルバムたらしめている。

メンバーはミック・ロンソン、トレヴァー・ボルダー、ウッディ・ウッドマンジーらのスパイダース・フロム・マース。ジギーの奏でる魔術的に迫るサウンドはボウイの歌声のほかにロンソンのギターが大きく影響しているだろうことを冒頭の「Hang On To Yourself」からすぐに思い知らされるだろう。
本来のステージではジェフ・ベックと共演した「The Jean Genie」もエンディング近くで演奏されているのだが、これは権利の都合でカットされている。

リリース30周年となる03年、DVDとあわせてポスターやチケット・レプリカ、ブックレットなどをボックス封入した豪華なアニヴァーサリー・エディションが発売された。トニー・ヴィスコンティによるニュー・ミックスはかなり音圧も増し、さらにカットされていた「The Width Of A Circle」の完全収録など聴きどころも豊富。

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